講習2日目。安全講習の後、いよいよ出港して、帆をあげます。「ヤマネコ号の冒険」に出て来る通りの、昔ながらの操船方法に感動。
航海日誌
2日目
安全講習
2日目は、いい天気。早速出航するかと思いきや、午前中はしっかり安全講習。火災が起こった時、浸水があった時、急病人がでた時、それぞれの際に必要な対応、使用する機材の置き場所と使い方についての説明。この内容を数日後に口頭諮問されるので、きちんと聞いて記憶しておかないといけない。
試験航海
14:00過ぎに出航。出航の際にはステイスルを使うとのこと。スターン側にラインを一本とって、ステイスルに風を受けて船首を回す。もちろん、エンジンも使うけれど。
今のヨットでは必要ないテクニックですが「ヤマネコ号の冒険」でヤマネコ号が出港するシーンでは、まさに、この通りのやり方で出港しているのです。ちょっと感動。
Hoist the staysail and hold him to wind’ard to force her head off the quay,” said Peter Duck.
(“Peter Duck" Chapter III TRIAL TRIP)
ステイスルをあげて風を受けて、ヤマネコ号の船首を岸壁から離すんだ。」という意味です。(「ヤマネコ号の冒険」の日本語訳はちょっと違うかなという感じなので、原文から引用)
初めて帆をあげる
港をでた後、メンスルとヘッドスル3枚 (ステイスル、ジブ、フライングジブ) をあげて、帆走。すぐとなりのダーマス (Dartmouth) まで3時間程度の航海。天気が良く、海も穏やかで最高のコンディション。この日は、試験航海といった感じの位置づけで、帆のあげ方を習って帆走してみるだけで終わり。
ガフリグの帆船の帆をあげるのが初めての講習生たちは、シート (帆をあげたりおろしたり、操作したりするのに使用するロープ) の多さに唖然。今から、各シートの名前と働きをすべて覚えなければいけないので大変。でも、私はAmi号で慣れているので問題なし。帆の扱い方が分かっているのは、ちょっとしたアドバンテージだ。
Ami号と違うところ、同じところ
帆の扱い方に関して、Ami号との違いは、2点。Golden Vanity のメンスルにはランニングバックステーがあること、それから、ジブにアウトホールがついていること。ジブはアウトホールにひっぱられてバウスプリットに沿って広がるので、バウスプリットに登らなくてもジブを広げることができる。
「バウスプリットに登ったり、マストに登ったりしないとできない操作はないの?」とミランダに聞くと
「そんな恐ろしいことは絶対イヤ!」とのこと。
Golden Vanity は、船が小さくてクルーが2人しか乗れないので、少ないクルーで安全確保できるように、いろいろ工夫が凝らされている。すべての操作が甲板上でできるように艤装されているのはもちろん、ピークハリヤードとスロートハリヤードを両方同じ側の舷に持ってくるなど。確かに、ピークハリヤードとスロートハリヤードが別々の舷にあると、クルーが最低2人必要なんだよね。
本日の航海
ブリクサムからダーマスまで、9マイル。この日は、ぼーっと乗っていたので、航跡は適当です。
航海計画をたてる
明日から、デイスキッパーコースの3人で順番にスキッパー役を担当。明日の担当は、グラハム。ジェスにプリマス (Plymouth) まで行く航海計画を立てるように指示されて、夜ごはんもそこそこにチャートテーブルへ。
天気予報を確認して、潮を確認して、航海計画 (Pilotage Plan) を作成する。グラハムは「プリマスまでは40マイルもあるし、風もあまりよくないので絶対行けないよ〜」っと抵抗しつつも、なんとかプランをたてたらしい。明日は、長い航海になるので、8:00出航とのこと。
3日目の航海は、こちらから。
onthewaters.hatenablog.com