講習5日目。今日はコニーがスキッパー役。昨日、航海してきた航路を反対に戻ります。昨日はまったく目を向ける余裕がなかったスタート岬の灯台を眺めながら。
航海日誌
5日目
ポリッジを作る
今日は、朝ごはんの当番。係留ブイにいるので、電源がない。なので、トーストが焼けないので、今日の朝ごはんはポリッジ。大なべにポリッジ4カップ、牛乳8カップを入れてひたすらかきまぜる。かきまぜつづけないと、なべの底にはりついて後片付けが大変だよ〜と脅される。どういう状態になったら完成なのか、まったく分からない。ひたすらかきまぜながら、「もういい?」「いや、もう少し」を何回かくりかえして、やっとOKがでた。今朝の朝ごはんは、はちみつといちごジャムをかけたポリッジのみ。大丈夫かなぁと思っていたけれど、意外にもおいしかった。すっかり、イギリスの食事に慣れてしまったらしい。もしかして、食事がまずかったらどうしようと、心配していたのだけれど、全く問題なしでした。
出港
エンジンの説明が終わって、11:00近くにやっと出航。今日のスキッパー役は、コニー。今日は、係留ブイからの出航。まるっきりの向かい風なのでステースルはあげずに、エンジンだけで出ていく。赤と緑のブイを両舷にみながら、昨日通ってきた水路を戻っていく。クルーは特にやることもないので、のんびりまわりの景色を眺める。あぁ、スキッパーでないってすばらしい。昨日は、まったく景色を楽しむ余裕はなかったからなぁ。
「アイ・アイ・サー。」ジョンは、もう船長でいなくてよくなったことをよろこびながら、いった。
「海へ出るつもりじゃなかった」27章 入港
"Aye, aye, sir," said John, very glad to be skipper no more
"We didn't mean to go to sea" Chapter XXVII. COIL DOWN
スタート岬へ
風は南西なので、メンスルとステイスル、ジブをあげてアビームですいすい。今日は風がよいので、スタート岬沿岸を避けるために一気に沖へ出て行く。ジャイブして反対舷から風を受け、さらにアビームで進む。そのままスタート岬を越えて、スタート湾へと入り、アンカリング。とても、スムーズ。スタート湾でのアンカリングは、昨日に続き2回目なので、みな手際がよい。
追い風で快走
昼ごはんを食べた後は、追い風にのって、ダーマスのあたりまで一直線。
ほぼ、真後ろからの風なのでは、ワイルドジャイブに気をつけないといけない。でも、タックしなくていいから、ラクだなぁとのんびりしていたら、ジェスがそわそわしだした。
「このままの帆で帆走していってもいいんだけど、他の選択肢もある。」
いや、このままの帆で、満足ですから!
「たとえば、ゼノアとか。」
また、大変なことを。スキッパー役のコニーちゃんの顔がひきつっちゃってるよ。
Golden Vanity のゼノアは、ヨットでいうところのジェネカーのような感じ。帆船の帆とは思えないくらい薄くて、とっても大きい。フライングジブのハリヤードとジブのアウトホールを使ってあげる。見事にあがって、ジェスは満足げな様子。
メンスルとゼノアの2枚で観音開きで帆走。5.7ノット。
入港
ブリクサムが見えてきたあたりで、もう風が弱いので帆をおろしてエンジンで行こうというスキッパー役のコニーちゃんの判断で、帆をおろして機走で入港。ブリクサムのポンツーンに近づいてみると、いつも泊めている場所に、なぜかBorder ForceのHMC Searcherが。どこにとめるのかなぁと思っていたら、ジェスが
「ネイビィの船に横づけしろ」
とのこと。そりゃないよ。
Searcher 側は、手際よくスターボード側にフェンダーをつけて、みんなスタンバイして、こっちの船をみている。そしてヘルムは、私に回ってきた。ジェスからは、自分で考えないで、完全にオーダー通りに動かせと言われる。
つまり、コニーの実技試験だから、手伝ってはダメということ。コニーはものすごく緊張して、1回目は失敗。もう一度大きく船を回して、2回目は完璧に成功。お見事でした。
昨日は係留ブイにとまっていてシャワーなしだったので、コニーと2人で、早速クラブハウスのシャワーへ。岸に上がる時には、もちろん、Searcher を横切らせてもらっちゃいました。
6日目の航海は、こちらから。
onthewaters.hatenablog.com